ソラさまへ捧げます

相互記念がこんなもので申し訳ないです…

リンミク…か?
…リンミクです!←

それで充分




ぎゅうっとネクタイを掴まれる。
下に引っ張る力が思いのほか強くて、思わず前かがみになる。
近い…
この体勢だと、思った以上に顔が近い。

「…不公平!」
私の目をまっすぐ見つめる水色の瞳と、それを縁取る金糸のような長いまつげ。
ネクタイを掴む手は緩められることなく、どんどん高度を下げていく。

私の顔とリンちゃんの顔が、さらに接近していく。
これ以上下がったらキス出来そう…
じゃなくて…!!

「く、くるしい!リンちゃっ…っ」
中途半端な中腰のせいで、腰は痛いし首は苦しいし…
なんの陰謀だコレ…

「だから…不公平なのよ!」
「っぅぐ…What?」

「わっつじゃないよ!」
「だっから、なにがっ!」
あまりの苦しさに、リンちゃんの肩を無理やり掴んで引きはがす。

息を整えて、改めて金髪少女を見つめると、彼女は大きな目に一杯々の涙をためていた。 
ええぇぇぇええぇぇ…
私なにした!?
こんな可愛い子泣かせるとか、論外じゃない?私?
ええぇぇ…

「ちょ…ええぇと、その、あの、えぇと…」
「もぅさぁ…なんていうか…」
セーフ!超ギリ!
絶対涙こぼれるかと思った!

「あたしばっかミク姉のこと好きみたいで不公平だよ…」
少しうつむいたせいか、長いまつげで水色の瞳が陰る。
あ、ヤバい鼻血でそう…
「そ、そんなことないでしょ!私だってリンちゃんのことすきだよ?」

ぶぅんと思いっきり頭をあげるもんだから、後頭部と鼻がごっつんこするところだった。
そんなことしたら、確実にリアル血の海。
源泉は私の鼻、確実に。

「だって!あたしミク姉のためならスキンヘッドにだってするよ!」
「…ぉぉぅ」
あまりの勢いに私たじたじ。
スキンヘッドってあれだよね、日本語訳すると肌頭。
禿げ頭いわゆるつるっぱげずる剥け。
いやぁん、つるつる頭のリンちゃんなんて想像したくないけどちょっと見てみたい。

「ミク姉のためなら、七味唐辛子だってそのまま食べるよ!」
「Bad!それは、やめなさい!味覚障害になっちゃうから!」

知らないうちにリンちゃんの手は、私のシャツの裾を掴んでる。
スキンヘッドで七味唐辛子をもぐもぐしてるリンちゃんなんて想像したくもない。
ちょっと見てみたい気もするけど…いや、けっこう見てみたいけど…
想像なんてするもんか、リンちゃんは可愛いだけで充分だ。

「ミク姉が思ってるより、ずっとずっと好きなの!」
下から見上げてくるリンちゃんを見つめて、6cmの身長差って意外と大きいんだなと思った。
ちんまいな、リンちゃんは。

「いっつも心配なの!レンに取られちゃうんじゃないかとか…あたしのこと…好きじゃなくなっちゃったらどうしようとか…」
血の海必至!源泉は私の鼻ですね!
鼻血で出血多量死とか本当に勘弁、だからちょっと離れて!金髪!

くそぅ…こうなったら少し格好付けてやる。
私だってそれなりのルックス持ってんだよこんにゃろー。
つい鼻血がでてしまう、なんてことが無いように気をつけながらリンちゃんの手を剥がす。
どうやるんですか、その小動物的なまなざし。
ていうか、私の理性って意外と鉄壁!?
ていうか!押し倒されてんのっていっつもリンちゃんじゃなくて私だよね!?

「攻めはあたしなのに…あたしの方が身長低いし…」
身長関係ないんじゃないかな!
ん?攻めってリンちゃんなの?
へぇ、そうなんだ…ってえええぇぇ!今まで自分が攻めだと思ってた私哀れ!

「不公平だよ…」
小さく呟いたリンちゃんをぎゅっと抱きしめる。
腕の長さが功を奏したというわけですね。
包み込めるって素晴らしい。

とか思ってたら視界反転。
目の前に広がるのは金髪の海。
なんていうか、デジャヴ…

キスが降ってきそうな気がしたから、きゅっと目を閉じる。
柔らかいものが離れた後、小さく「すき」と聞こえたから、薄く目を開けた。

リンちゃんの顔はもちろん、私の襟を掴む手も見える。
私の鼓動も充分はやいけど、この顔を見れば彼女の方がハイスピードだってことは容易に想像がついた。
つるっぱげリンちゃんを想像するよりは簡単。

視界に入った爪のカラーが少しはげかけている。
年下にがっつり押し倒されながら以外と冷静な私。

全部終わったら、リンちゃんのネイル塗り替えてあげよう、とか考えてる。





鼻血が…←

大人なメイルカも素敵だけど、ウブなリンミクが可愛すぎる…!
私まで顔赤くなりそう…←

心の底からありがとうございます!

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