10000打企画


一週間に一度くらい、お片付けの日があったって悪くない。
二人で暮らす家なんだから、二人で一緒にお掃除しよう。

お昼までに掃除!




ソファに寝そべりまどろみながら、そっと耳に忍ばせるのはルカが食器を片す音
久々にがっつりと朝ごはんを食べた気がする。
重たげな胃がなんとも幸せそうだ。

「メイコさーん。寝ちゃ駄目ですよー」

分かってる、と返事を返そうとしても、喉から出てくるのはわけのわからない唸り声。
頭では分かっているのに、体は言うことを聞いてくれない。
あー…だめ、寝そう…

そのまま意識を沈めようとしたら突如、耳元でぶぉっーという騒音が聞こえた。
目を開けると、あきれ顔のルカと掃除機さんにご対面。

「寝ちゃ駄目って今言ったばっかですよ!」
掃除機の音に負けないようにルカが大きな声で言う。
ついでに髪の毛を少し、掃除機さんに吸われた。

「ほーら、起きてください!お昼までに掃除!終わらなかったらメイコさんだけお昼ご飯抜き!」

腕を引っ張られて無理やり起される。
仕方ない、亭主も動くか…

あてがわれた掃除場所でのろのろと手を動かしながら、頭の中はピンク色。
私の脳内がショッキングピンクなら、ルカはきっと桃色お花畑。
自分でショッキングピンクとか言っちゃうあたりが、我ながら残念だと思う。
意外とそんな自分も嫌いじゃなかったりするもんだから、なおさら残念。

少し耳を澄ますと、ルカが洗濯物を干す音の中に、子供たちが騒ぐ声が聞こえる。
平和すぎてボケそう…だなんて、今日の私は相当イっちゃってる。

なんだか楽しくなってきて、知らず知らず鼻歌まで漏れだす始末。
慌ただしく物音をたてるルカ。
その音を聞いていると、今この瞬間、ルカと同じ屋根の下にいるのだという実感が強くなる。

あとでお昼寝しようって誘ってみよう。
また、あきられちゃうかな…

ゆっくりと高くなっていくお日さまが時計代わり。
暖かな想いに心を遊ばせ、そっと窓の外を覗き見る。






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