10000打企画


甘ぁくいきましょう、あまぁく。

おはよう




ぱちっと目を開けると、視界いっぱいにルカの笑顔。
なんとまぁ、朝から心臓に悪い。
左の頬だけについている枕の跡が、彼女も今起きたのだという事実を伝えてくれる。
ついでに寝癖もついている。

「おはよう」
「おはようございます」

一日の始まりの挨拶。
うーんと、大きく伸びをするルカをぼんやりと見つめていた。
案の定、目が合うと頬を染める。
随分と幸せな一時だ。

二度寝しちゃうと起きれなくて駄目ですねー、なんて言いながらベッドをお降りようとするルカ。
言われてみれば、私が一糸纏わぬままタオルケットにくるまっているのに対し、ルカはしっかりと服を着こんでいる。
…このやろ。

「ちょ…なにするんですか」

立ち上がりかけた彼女の腕を掴んで引き寄せる。
バランスを崩して、私の上に倒れんできた彼女を抱きとめた。

「二度あることは…」
目線だけで彼女に続きを促す。
眉根に皺を寄せたまま口を開く。

「……三度ある…?」
「…ということで三度寝―」

抗議の声を上げながらバタバタ暴れるルカと、ケラケラ笑いながら彼女を捕まえる私。
幸せすぎてバチが当たるんじゃないか、なーんてね。
ルカと一緒に受ける罰だったら、それはそれで良いかもしれない。

カーテンの隙間から洩れる日差しが暖かい。
本当に今日は幸せだ。

私の腕の力が抜けたのをいいことに、ルカがばっと体を離す。
あーぁ、真っ赤になっちゃって…

「も、もう!メイコさん、服くらい着てください!」

そういわれれば…タオルケットが肌蹴て、体の大半が露出していた。
覆いかぶさる彼女の髪が、地肌に触れてくすぐったい。
真っ赤になったルカと視線が重なる。

「…ルカ」
「メイコさん…」

「この体勢だと、私がルカに襲われてるみたいだよねー」
「…っ!ば、ばか!メイコさんのバカ!」


ポカポカと私の頭を叩くルカの手を甘んじて受け入れる。
部屋を照らす一筋の日差しもポカポカと気持ちが良い。

私の心も君の心も、日に照らされて暖かくなっていく。






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